― うまくいかない晶析はない! ―
~最近、とんでもない晶析を数点持ち込まれたが、
滴下晶析法と30%晶析法でほとんど普通の晶析にした~
講師 : 純正化学(株) 顧問 橋場 功 氏
[元 元日産化学工業(株)]
【主な研究・業務】
10件程度の実際のスケールアップ検討、数件の企業化(プラント建設して)
製造研究、研究員の技術指導(主に有機化合物、医薬、農薬、電材)
日時 : 2011年4月20日(水) 10:30~16:30
会場 : 東京・大田区平和島 東京流通センター 2F 第3会議室
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受講料 :
(税込) 47,250円
⇒E-mail案内登録会員 44,800円
※資料・昼食付
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講演内容 : <趣旨>
スケールアップトラブルの原理を実例で示す。
晶析工程もトラブルが多い工程でスケールアップでは苦労をする。例えば含液率300%、濾過3日、乾燥5日などは晶析のレベルとしては最低である。スケールアップトラブルではない、ラボから問題でレベルの問題であるが「意識している」のかなと疑問に思う。サンプルは作れても工業化はできない。
最近、とんでもない晶析を数点持ち込まれたが、滴下晶析法と30%晶析法でほとんど普通の晶析にした。
また、晶析も含め化学の製造研究では何をしても、実験が早くないと個人的能力も上がらないし、製造レベルも上がらない。実験方法について話をする。
1.スケールアップの原理
・大原則は同じ事をすれば同じ結果という格言である。
・スケールアップトラブルはラボと同じ事をしてないから起きる。
・実例を7つあげる。多分よく分かると思う。
2.トラブル例
・比表面積が1/10なることで時間が長くなる。トラブルの大半の理由。
・分解量が増える、還流量が足りなくなる、反応がいかない。
・ラボではできるが現場でできない操作を工夫。
・トラブルの未然防止が上手く行った例。
・分析ができず理屈が分からない例(PG系化合物)。
3.工業化における晶析
・企業化では晶析はしたくない操作。
・装置費は高くなり、生産効率が悪くなるので製品価格高くなる。
・トラブルの多い作業でもある。
4.滴下晶析
・結晶多形の出し分け。
・粒度分布のコントロール。
・酸沈の濾過性改善。
5.30%晶析法
・最近気が付いた晶析の万能法ではないかと思っている。
・以上2つで上手く行かない晶析はないと思っている。
・適用法、場合により幅広い応用思想が必要。
6.壁付着(多いトラブル)は還流晶析
7.実験のスピードアップ
・実験が早くないと研究員とはいえない。
・正確な実験でないと早くない(データにならない)。
・個人のレベルアップ、技術のレベルアップ(ブレークスルー)の必須要因。
・スピードアップ実験法の説明。
学校の実験方法では製造研究はできない、早く学校を忘れることは製造研究者としての第一歩である。正確に早い実験で技術文化を変えるのである。
□質疑応答・名刺交換□
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