Rh(I)触媒を用いるN‐プロパギルアニリンのアミノ‐Claisen転位を経由するインドール合成
齋藤らは,RhH(CO)(Ph3P)3触媒を用いるN-プロパギルアニリンから2‐置換または2,3‐二置換インドールの合成を報告しています。その報告によると,Rh(I)触媒によりN-プロパルギルアニリンの芳香族アミノ‐Claisen転位が進行し,生じたo‐アレニルアニリン中間体を経由してインドールが生成するとNMR解析結果から結論付けています。さらに,RhH(CO)(Ph3P)3と1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-プロパノールからin situで生じる[Rh(CO)(Ph3P)2]OCH(CF3)2が活性触媒種であることを単結晶X線結晶解析で証明しています。
A. Saito, S. Oda, H. Fukaya, Y. Hanzawa, J. Org. Chem. 2009, 74 , 1517.