講師 : 第1部 工業触媒の貴金属低減法と劣化対策
≪10:30?11:50>>
アイシーラボ(工業触媒コンサルタント) 代表 室井 城 氏
【専門】 触媒化学
【紹介】 BASFジャパン(株)顧問
早稲田大学客員研究員、神奈川大学非常勤講師
元エヌ・イーケムキャット(株)執行役員
元触媒学会副会長
約40年間触媒の開発に従事、多くの工業化触媒を開発
第2部 貴金属低担持三元触媒の開発
≪12:30?13:50>>
ジョンソン・マッセイ・ジャパン・インコーポレイテッド ジョンソン・マッセイ ECT アジア テクニカルディレクター 理学博士 張 迅 氏
【専門】触媒化学
第3部 白金族使用量を極小化した排ガス浄化触媒の研究開発
≪14:00?15:20>>
名古屋工業大学 セラミックス基盤工学研究センター 准教授 博士(工学) 羽田 政明 氏
【専門】触媒化学
【略歴】1995年 通商産業省工業技術院物質工学工業技術研究所入所
2001年 (独)産業技術総合研究所、2009年名古屋工業大学。
この間排ガスNOx浄化触媒や三元触媒の白金族低減化など、
主に自動車排ガス浄化触媒に関する研究を実施。
第4部 貴金属フリー自動車触媒開発への課題
≪15:30?16:50>>
東京大学 生産技術研究所 准教授 小倉 賢 氏
講演内容 : 第1部 工業触媒の貴金属低減法と劣化対策
1. 微量貴金属触媒反応例
1.1 固体触媒
1.2 均一系触媒
1.3 超高活性触媒
2. 貴金属低減法
2.1 貴金属低減使用法
2.2 貴金属低減触媒
2.1.1 エッグシェル触媒
2.1.2 プロモーター
3.劣化対策
3.1 使用法による劣化対策
3.2 調製法による劣化対策
4.金属の回収再利用技術
□質疑応答・名刺交換□
第2部 貴金属低担持三元触媒の開発
<趣旨>
自動車排ガス用三元触媒の基本と現状を踏まえ、貴金属低担持触媒の開発上の課題と実例をまじえて紹介する。
1.自動車三元触媒の概要
2.自動車触媒の構成
3.触媒の構造
4.貴金属低担持自動車触媒の開発上の課題
4.1 劣化
4.2 貴金属の有効利用
4.3 ケーススタディー
5.最近触媒開発の動向
6.結び
□質疑応答・名刺交換□
第3部 白金族使用量を極小化した排ガス浄化触媒の研究開発
<趣旨>
白金族金属は自動車排ガス浄化触媒における必須成分であるが、世界的に需要が増加しており、その使用量低減化技術の開発が望まれている。
本講演では、まずは研究の背景を簡単に概観し、続いて民間企業で実施されている研究開発の動向ならびに演者がこれまでに取り組んで来た白金族低減化に関する研究成果、さらには現在実施中の国家プロジェクトの動向を紹介する。
1.研究の背景
1.1 排ガス規制動向
1.2 排ガス浄化触媒への白金族金属の需給動向と予測
1.3 研究の位置づけ:経済産業省ロードマップより
2.省白金族自動車触媒の研究開発動向
3.ナノテクノロジーを活用した白金族低減化に関する研究
3.1 排ガスNOx浄化触媒
3.2 Rh省使用三元触媒
4.おわりに
4.1 国家プロジェクトの動向
4.2 今後の展望と課題
□質疑応答・名刺交換□
第4部 貴金属フリー自動車触媒開発への課題
<趣旨>
現在ガソリンエンジン自動車に搭載されている排ガス浄化触媒システムである三元触媒に関して、最近の触媒改良技術例などを概説(前講演者の内容と調整しながら)・課題などを整理した上で、多孔質触媒を利用した演者らの研究成果を中心に特に望まれている貴金属フリー触媒開発に向けた研究例を紹介し、課題を浮き彫りにする。
1.一酸化炭素の低温酸化触媒
貴金属の役割、セリア・ジルコニア助触媒の役割などを明確にしながら、演者らの開発した多孔質セラミックスによる一酸化炭素酸化活性の低温化への検討例、Pt減量化の例、貴金属フリーに向けた課題などをまとめる。
2.コールドスタート時の炭化水素の除去
上記一酸化炭素の低温酸化よりも一般に活性化エネルギーの高い炭化水素の酸化に関して、HCトラップの開発例を参考に、HC改質型トラップへの開発展開を紹介し、貴金属低減の成功例、今後の課題などをまとめる。
3.ディーゼルエンジン排出のすす燃焼触媒
上記炭化水素よりも更に低温燃焼が難しいすす酸化に関して、DPF(ディーゼルパーティキュレートフィルター)の開発経緯とともに、現行のDPF-deNOxシステム(尿素SCRなど)、DPF触媒の開発例、演者らの開発した貴金属フリーのすす酸化触媒について紹介し今後の課題などをまとめる。
4.窒素酸化物除去
上記までとは異なり、還元が困難であり、最後の難関として知られる窒素酸化物の除去に関して、炭化水素SCRの研究開発例から吸蔵還元法、アンモニア、尿素SCRなどについて触れ、課題および演者らの最近の取り組みについて紹介する。
5.今後の課題と展望
講演の最後に、貴金属フリーにどこまで近づけたか、多孔体触媒はどこまで使えるようになるのかをまとめる。
□質疑応答・名刺交換□
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