新しい合成
石原らは、ケトンのアルキル化においてグリニャール試薬に触媒量の塩化亜鉛を添加することにより、グリニャール試薬のみの場合に比べ、第3級アルコールが高収率で得られることを報告しています。これは塩化亜鉛の添加により高活性な亜鉛-アート錯体が生成し、触媒サイクルを形成するためと考えられています。弊社では使用し易いよう、塩化亜鉛添加済みのグリニャール試薬エチルマグネシウムクロリド (約0.8mol/Lテトラヒドロフラン溶液) 活性化剤:塩化亜鉛(約10mol%)を用意いたしました。
M. Hatano, S. Suzuki, K. Ishihara, J. Am. Chem. Soc., 2006, 128, 9998; 波多野学, 鈴木信治, 石原一彰, 化学, 2007, 62 (3), 16.