非環系炭化水素

▼非環系飽和炭化水素

　非環系炭化水素の総称の体系名はalkane(アルカン)と呼ぶ。アルカンは、直鎖(straight chain)と枝分かれ鎖(branched chain)とがある。

まず直鎖の場合を考えてみよう。

炭素数が１つの場合 methane= metha(1つ) + ane(飽和結合)となる。

炭素数が 5つの場合 ehtane = penta (5つ) + ane(飽和結合)となる。いたって簡単でしょう。

表１に直鎖アルカンの母体名を示す。

名称

methane

ethane

propane

butane

pentane

hexane

heptane

octane

nonane

decane

undecane

dodecane

(メタン)

(エタン)

(プロパン)

(ブタン)

(ペンタン)

(ヘキサン)

(ヘプタン)

(オクタン)

(ノナン)

(デカン)

(ウンデカン)

(ドデカン)

100

icosane

henicosane

docosane

triacontne

hentriacontane

tetracontane

pentacontane

hexacontane

heptacontane

octacontane

nonacontane

hectane

(イコサン)

(ヘンイコサン)

(ドコサン)

(トリアコンタン)

(ヘントリアコンタン)

(テトラコンタン)

(ペンタコンタン)

(ヘキサコンタン)

(ヘプタコンタン)

(オクタコンタン)

(ノナコンタン)

(ヘクタン)

表１　直鎖アルカンの母体名

例.

それでは側鎖の場合はどうなるか？

問題例を見てみよう。

問題例１

←この場合、ペンタンの３つめの炭素に青色のmethyl基がついてるから、名前は

3-methylpentane となる。

問題例２

←この場合、ヘキサンの２つ目にmethyl基、4つ目にethyl基がついているから名前は 4-ethyl-2-methylhexane となる。番号の付け方は合計が一番小さくなるようにつける。また、このmetyl基とethyl基の順番はアルファベット順なのでethylが先になる。

▼非環系不飽和炭化水素

　非環系飽和炭化水素より水素原子の数が偶数個少ない、つまり不飽和炭化水素はその水素の数によってalkene(アルケン)、alkyne(アルキン)、alkadiene(アルカジエン)、alkatriene(アルカトリエン)、alkenyne（アルケニン）と呼ぶ。

例

問題例１

←二重結合の位置を数えてその数を前につける。この場合２番目に二重結合があり炭素数が４だから、2-buteneとなる。

問題例２

←２番目に二重結合、４番目にmetyl基があるので、4-methyl-2-penteneになる。順番は二重結合の番号が最小になるようにつける。

問題例３

←最長炭素数８、３番目に二重結合、４番目にethyl基があるので、4-ethyl-3-heptene　となる。

問題例４

←最長炭素数８、３番目に二重結合、２、５番目にmetyl基、６番目にethyl基があるので、 6-ethyl-2,4-dimethyl-3-octeneとなる。