分子モデルの作成法 ソフト導入編 |
よくホームページ上等で見かける図1のような3D分子モデル。これらはどのように作成するのか?その基本的な方法を2回に渡って順を追って解説してみよう。今回はソフトの導入編です。
図1 ポリメタクリル酸メチル(gifファイル)
▼ はじめに
まずはじめに図1のようなモデルを描くにはそれなりの専用ソフトを用いなければなりません。しかし、Chem3D等のソフトは高いですよね。研究室や会社にある場合はそれを使ってしまっていいと思うのですが、特にWindowsの方はなかなかそううまくはいかないと思います。 ということで、ここで紹介する方法はすべて、フリーソフトウェアを使った作成法です。下記にあげたソフトを使って作成します。
▼ ソフトとダウンロード
1、ISIS Draw (Windows 4.9MB /Macintosh 3.6MB ) フリーソフトの構造式描画、分子モデル作成プログラム。ISIS Draw で作成した構造式はMOLDAやTINKERを利用すると分子モデルに変換できる。構造式描画としてもChemDraw等に劣らずなかなか使いやすい。
2、MOLDA (Windows 2.97MB/Macintosh/UNIX) MOLDAは分子模型作成用プログラムで,分子座標フォーマットは, MOLDA, XMol, Chem3D およびPDBに対応しています。 MM2,MOPAC,Gaussian94,CHARMmやAmber4などの多様な分子科学計算の入力データの作成や出力データの読み込みにも対応しており,それらのデータからVRMLやPOV-Rayによる3次元グラフィックスも可能とする。また、MOLDA BeansはWindows,Mac,UNIXを問わず JavaVMを装備したいかなる機種のもとでも動作する。
3、TINKER (MS-DOS等) TINKERは分子力学/分子動力学用のプログラム群。すなわちTINKERとは単一のプログラムではなく多くの比較的小さなプログラムの総称。TINKERには44個のプログラムがあり、分子コンフォメーションの作成や、ゆらぎのシミュレーション、あるいは構造式から分子モデルを作成したりできる。代表的なものを次にあげる。(表1)
表1 TINKERのプログラムの例
4、Chime(Windoows 2.0MB / Macintosh1.3MB) Internet ExplorerやNetScape等のブラウザでインターネット上に公開された、.molファイルを見るためのプラグインです。これがあれば、図2のような3Dモデルも見ることができ、自由に回転したりすることもできます。分子を作成するためには必要ありませんが、重要なソフトです。
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