概要
水素化ビス(2-メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムは通称Red-Alの名称で市販されている還元剤である。
通常のカルボニル用還元剤として用いられることが多い。二トリルはアルデヒドへと還元される。LAHと比べて溶媒への溶解度が高くトルエンなども溶媒に用いることができる。熱安定性の面でも優れている。
またヒドロメタル化によってプロパルギルアルコールをアリルアルコールに還元することもできる。中間体のアルケニルアルミニウムは、様々な求電子剤と反応するので、さらなる変換に伏せる点でも価値が高い。この目的ではDIBALも用いられるが、Red-Alはトランス還元体を与える点で異なる。
基本文献
エポキシドの位置選択的開環
反応機構
[1] Katsuki, T.; Martin, V. S. Org. React. 1996,48, 1.
反応例
実験手順
実験のコツ・テクニック
参考文献
関連反応
- 水素化トリ(sec-ブチル)ホウ素リチウム/ナトリウム/カリウム L/N/K-Selectride
- シュワルツ試薬 Schwartz’s Reagent
- 水素化ホウ素ナトリウム Sodium Borohydride
- 水素化ジイソブチルアルミニウム Diisobutylaluminium hydride
- 水素化リチウムアルミニウム Lithium Alminum Hydride (LAH)
- ヒドロメタル化 Hydrometalation
- エステル、アミド、ニトリルの金属水素化物による部分還元 Partial Reduction of Esters, Amides nad Nitriles with Metal Hydride
- ブラウンヒドロホウ素化反応 Brown Hydroboration
関連書籍
外部リンク
- 1,2-還元と1,4-還元(有機って面白いよね!)
- ヒドリド還元- Wikipedia
- 水素化ビス(2-メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム- Wikipedia
- Red-Al (organic-chemistry.org)