概要
α,β-エポキシエステル(グリシド酸エステル)の合成法として有用。α-ハロエステルの変わりに、α-ハロニトリルやα-ハロスルホンなどを求核剤として用いても同様の反応が進行する。また、ジアゾ酢酸エステルやα-スルホニウムエステルなども使用可能。
基本文献
- Erlenmeyer, E. Liebigs Ann. Chem. 1892, 271, 137.
- Darzens, G. Compt. Rend. 1904, 139, 1214.
- Newman, M. S.; Magerlein, B. J. Org. React. 1949, 5, 413.
- Tung, C. C.; Speziale, A. J.; Frazier, H. W. J. Org. Chem. 1963, 28, 1514. doi:10.1021/jo01041a018
- Arsenjyadis, S. et al. Org. React. 1984, 31, 1.
- Ballester, M. Chem. Rev. 1955, 55, 283. DOI: 10.1021/cr50002a002
開発の歴史
ロシアの化学者George Auguste Darzens(1867-1954)によって開発された。
反応機構
アルドール反応類似の反応機構で進行する。
反応例
生成物を加水分解して得られるグリシド酸は熱的に不安定で、加熱すると脱炭酸を伴って一炭素増炭したカルボニル化合物を与える。
イブプロフェンの合成
実験手順
実験のコツ・テクニック
参考文献
関連反応
- レギッツジアゾ転移 Regitz Diazo Transfer
- コーリー・チャイコフスキー反応 Corey-Chaykovsky Reaction
- 過酸による求核的エポキシ化 Nucleophilic Epoxidation with Peroxide
- ヘンリー反応 (ニトロアルドール反応) Henry Reaction (Nitroaldol Reaction)
- クネーフェナーゲル縮合 Knoevenagel Condensation
関連書籍
外部リンク
- Darzens Reaction (Wikipedia)
- Darzens Condensation
- Darzens-Erlenmeyer-Claisen
- Darzens condensation (organic-chemistry.org)
- ダルツェン縮合 (Wikipedia)