概要
アセト酢酸エステルもしくはマロン酸エステルの活性メチレンは、弱めの塩基で容易に脱プロトン化を受ける。これを利用してアルキル化を行った後に脱炭酸すれば、前者からは置換ケトン、後者からは置換エステルを得ることができる。
基本文献
- Hauser, H. O.; Hudson, B. E., Jr. Org. React. 1942, 1, 266.
反応機構
反応例
脱炭酸時に酸/塩基条件下に伏したくないときはメチルエステルを用いたKrapcho法が頻用される。
辻-Trost反応やMichael反応条件が化学選択的アルキル化においては頻用される。
β-ケトカルボニル化合物に対して強塩基を2当量以上用いると、通常とは異なる位置をアルキル化することが可能。このジアニオンは大変高い求核能をもち、混み合った反応性が低い位置でもアルキル化が起こせる。
実験手順
実験のコツ・テクニック
参考文献
関連反応
- MAC試薬 MAC Reagent
- クラプコ脱炭酸 Krapcho Decarboxylation
- メルドラム酸 Meldrum’s Acid
- エノラートのα-アルキル化反応 α-Alkylation of Enolate
- FAMSO
- MT-スルホン MT-Sulfone
- 1,3-ジチアン 1,3-Dithiane
関連書籍
外部リンク
- Malonic Ester Synthesis (Wikipedia)
- アセト酢酸エステル合成 (Wikipedia日本)
- Malonic Ester Synthesis (organic-chemistry.org)