概要
2,4,6-トリクロロベンゾイルクロライドを作用させて混合酸無水物を調製後、DMAPを加え高希釈条件下マクロラクトン化を行う反応。Corey-Nicolaou法よりも活性が高い。通常reflux条件が必要。
基本文献
- Inanaga, J.; Hirata, K.; Saeki, H.; Katsuki, T.; Yamaguchi, M. Bull. Chem. Soc. Jpn. 1979, 52, 1989. DOI: 10.1246/bcsj.52.1989
- Kawanami, Y.; Dainobu, Y.; Inanaga, J.; Katsuki, T.; Yamaguchi, M. Bull. Chem. Soc. Jpn. 1981, 54, 943. DOI: 10.1246/bcsj.54.943
反応機構
ベンゾイル基オルト位の立体障害のため、混合酸無水物とDMAPとの反応は位置選択的に起きる。 (参考:Org. Lett. 2006, 8, 47.)
反応例
あらゆるマクロライド系化合物の合成に適用される。条件の穏和さ故、現在でも頻繁に用いられる反応の一つである。以下に適用例(Cryptophycin-24の合成)[1]を示す。
実験手順
実験のコツ・テクニック
参考文献
[1] Eggen, M.; Mossman, C. J. et al. J. Org. Chem. 2000, 65, 7792. DOI: 10.1021/jo000767+
関連反応
- 向山縮合試薬 Mukaiyama Condensation Reagent
- 縮合剤 Condensation Reagent
- ケック マクロラクトン化 Keck Macrolactonization
- 椎名マクロラクトン化 Shiina Macrolactonization
- コーリー・ニコラウ マクロラクトン化 Corey-Nicolaou Macrolactonizaion
- 光延反応 Mitsunobu Reaction
関連書籍
外部リンク
- 山口ラクトン化反応 (Wikipedia)
- Yamaguchi Esterification (organic-chemistry.org)