概要
α水素を持たないアルデヒドを水酸化ナトリウム水溶液中加熱すると、還元体であるアルコールと酸化体であるカルボン酸が1:1の量比で得られる。
通常交差反応は難しく、2種のアルデヒド間では理論上、4種以上の混合物を与える結果となる。しかし、アルデヒドの一方をホルムアルデヒドにして反応させると、ホルムアルデヒドが優先的に還元剤として働く。この場合、もう一方のアルデヒドから対応するアルコールが収率よく生成される。
エノール化しうるアルデヒドの場合にはアルドール反応が起こり、上手くいかない。
基本文献
- Cannizzaro, S. Ann. 1853, 88, 129. doi:10.1002/jlac.18530880114
- List, K.; Limpricht, H. Ann, 1854, 90, 190. doi:10.1002/jlac.18540900211
- Geissman, T. A. Org. React. 1944, 2,94.
開発の歴史
1853年イタリアの化学者(政治家でもある)カニッツァロによって発見。
反応機構
反応例
実験手順
実験のコツ・テクニック
参考文献
関連反応
- ティシチェンコ反応 Tishchenko Reaction
- オッペナウアー酸化 Oppenauer Oxidation
- メーヤワイン・ポンドルフ・ヴァーレイ還元 Meerwein-Ponndorf-Verley (MPV) Reduction
- 金属水素化物による還元 Reduction with Metal Hydride
- ルーシェ還元 Luche Reduction
関連書籍
[amazonjs asin=”4807908405″ locale=”JP” title=”有機合成における人名反応750″]
関連リンク
- CannizzaroReaction (Wikipedia)
- Stanislao Cannizzaro (Wikipedia)
- Cannizzaro! (有機って面白いよね!)
- カニッツァーロ反応(Wikipedia日本)
- スタニズラオ・カニッツァーロ(Wikipedia日本)
- Cannizzaro
- Cannizzaro Reaction (organic-chemistry.org)