このサイトを開設してまもなく11年が経過しようとしています。はじめは友人と2人で化学を学んでいた大学生でした。
「人名反応のデータベースを創ろう」
「どうせ創るならHTMLで作成してwebに公開しよう」
それがはじまりでした。時は経ち、私は大学の教官として、友人は某製薬企業の研究員となりました。友人は多忙の為、数年前からこのサイトの運営からは遠ざかりました。代わりに現在同じく大学教員をしているcosine君と出会い、これまでサイトの運営を行ってきました。そのおかげで現在では、月間80万PV、多数のコンテンツを抱え、日本最大の化学系ポータルサイトとして認知されるようになりました。各種化学系企業スポンサーの助けもあってかなんとか運営に支障が来さない程度の収入も得られるようになりました。しかしながら、HTMLでの煩雑な更新、実務が多忙である、化学をやりながらwebを更新できるスタッフはほとんどいないという理由から、最近ポータルサイトとしての役割を果たしていないのではないかと感じるようになりました。そこでこのたび、まだまだ発展途上ですが、Movable Typeをベースとして、数年ぶりにトップページをリニューアルしました。化学系の学生、研究者がすぐにwebの化学情報にアクセスできるようにかゆいところに手が届くような便利な機能、多くの情報をこれからも発信していく予定です。
Webと化学との共存そして融合
これは私がこのサイトを創り始めた際はよくわからない、無理と言われていました。現在ではwebがなければ論文を投稿することも見ることもできない、情報はwebから得るという時代になりました。化学を学ぶ為にwebからという時代になりつつあります。学生の皆さんのレポートでは多くこのサイトからのリファレンスを見ることができ、うれしい反面、複雑なところもありますが、webと化学との共存そして融合をめざしこれからも更新を続けていきたいと考えています。一大学の教員としては
大学で学生を教えるのも教育、研究室で一人前の研究者を育てるのも教育 ならばWebで化学を伝えるのも教育ではないのか。
私はこのように思っています。今後とも皆様よろしくお願い致します。
2011年2月7日 Chem-Station 代表 山口潤一郎