これまで大手製薬メーカーをけん引してきたブロックバスター(年売上1000億円以上)の特許が次々と特許満了を迎える中、日本国内でもそのジェネリック医薬品が発売され始めました。
日本でもいよいよ大型新薬の後発品が販売されはじめました。新薬がなかなか出せなくなった現代において大型新薬の特許切れは大製薬会社に深刻な影響を及ぼします。ファイザーのリピトール、エーザイのアリセプトの後発品が今月から薬局に並び始めています。リピトールはご存知の通り世界で一番売れてる薬、アリセプトは日本だけで1000億円以上を売るアルツハイマー病治療薬です。リピトール後発品には5社が、アリセプト後発品には30社が参入します。リピトール後発品を発売する会社が少ないのはその製剤技術が難しいためらしいです。アリセプトは構造も製剤も比較的簡単なためか、なんと30社101品目が発売されます。
幸いにも日本では、後発品にとんでもない安値が付けられるわけではないので新薬が米国ほど侵食されることはないでしょうが、少なくとも新薬の成長が右肩下がりになるのは避けられないでしょう。日本の場合、後発品の薬価は先発品の約70%に設定されます。以下、リピトール、アリセプトそれぞれの先・後発品の薬価差です。
リピトール錠10mg 先発品128.0円 → 後発品 89.6円
リピトール錠 5mg 先発品 67.1円 → 後発品 47円
アリセプトD錠5mg 先発品427.5円 → 後発品 284.8円
アリセプトD錠3mg 先発品286.5円 → 後発品 190.8円