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スタンリー・ウィッティンガム M. S. Whittingham

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マイケル・スタンリー・ウィッティンガム (Michael Stanley Whittingham、1941年x月xx日(イギリス生)-)は、アメリカの材料化学者である。ビンガムトン大学教授(写真:Science Studio)。2019年に「リチウムイオン電池の開発」に関する業績でノーベル化学賞を受賞した。

経歴

1964 オックスフォード大学 卒業
1967 オックスフォード大学 修士号取得
1968 オックスフォード大学 博士号取得
1968-1972 スタンフォード大学 博士研究員
1972-1984 Exxon Research & Engineering Company
1984-1988 Schlumberger
1988-現在 ビンガムトン大学 教授
2011-現在 Research Professor and Director NECCES EFRC, SUNY Stony Brook
2001-現在 Professor of Materials Science, Director Materials Science and Engineering Program
2012-現在 ニューヨーク州立大学 Distinguished Professor

受賞歴

1971 Young Author Award from the Electrochemical Society
2002 Battery Research Award
2004 Fellow of the Electrochemical Society
2007 Research Foundation Outstanding Research Award
2007 Chancellors Award for Excellence in Scholarship, SUNY
2010 American Chemical Society-NERM Award for Achievements in the Chemical Sciences
2010 GreentechMedia top 40 innovators for contributions to advancing green technology
2012 Yeager Award of the International Battery Association
2013 Fellow, Materials Research Society
2015 Thomson Reuter Citation Award
2019 Nobel Prize in Chemistry

研究概要

リチウム電池の発明およびインターカレーション化学における貢献

正極材料として二硫化チタンを使い、負極にリチウム金属を使うことで、繰り返し充放電可能な新しい電池を開発。二硫化チタンは層状の化合物で、リチウムイオンが出入りしても形が壊れにくく、繰り返し充放電が可能な物質です。この”層状化合物にイオンが出入りする”という考え方は、インターカレーションと呼ばれており、その後の電池材料で広く使われる極めて重要な考え方となった。

ノーベル財団プレスリリースより引用・改変

この開拓的業績が評価され、John B. Goodenough吉野彰とともに2019年のノーベル化学賞を受賞した。

コメント&その他

  • 240以上の原著論文を執筆、16の米国特許を取得。

関連動画

関連文献

  1. Whittingham, M. S. Chem. Rev. 2004, 104, 4271–4301. doi:10.1021/cr020731c

関連書籍

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外部リンク

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博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

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