[スポンサーリンク]

世界の化学者データベース

ピーター・シュルツ Peter G. Schultz

[スポンサーリンク]

ピーター・G・シュルツ(Peter G. Schultz、1956年6月23日-)は、アメリカの化学者である。米スクリプス研究所 教授 (写真:www.solvay.com)。

経歴

1979 カリフォルニア工科大学 卒業
1984 カリフォルニア工科大学 博士号取得 (Peter Dervan教授)
1984 マサチューセッツ工科大学 博士研究員(Christopher Walsh教授)
1985 カリフォルニア州立大学バークレー校 助教授
1987 カリフォルニア州立大学バークレー校 准教授
1989 カリフォルニア州立大学バークレー校 教授
1999 スクリプス研究所 教授

兼務

1985-現在 ローレンス・バークレー国立研究所 Principal Investigator
1993-現在 CV Therapeutics, Scientific Advisory Board
1994-1998 ハワード・ヒューズ医学研究所 Investigator
1995-現在 Symyx Technologies, Founder and Director
1999-現在 ノバルティス財団ゲノム研究所(GNF) 所長
2000-現在 Syrrx, Inc., Founder and Director

 

受賞歴

2016 Heinrich Wieland Prize
2013 The Laureate Chemistry for the Future Solvay Prize
2006 Arthur C. Cope Award
2002 Paul Ehrlich and Ludwig Darmstaedter Prize
2000 Alfred Bader Award in Bioorganic and Bioinorganic Chemistry
1998 Institute of Medicine of the National Academy of Sciences
1996 Discover Magazine Awards for Technological Innovation
1995 California Scientist of the Year Award
1994 Honorary Doctor of Sciences, Uppsala University of Sweden
1994 Wolf Prize in Chemistry
1993 National Academy of Sciences, USA
1993 Harrison Howe Lectureship Award, Rochester Section of the American Chemical Society
1992 Ciba-Geigy Drew Award in Biomedical Research, Ciba-Geigy
1992 College of Chemistry Teaching Award, University of California, Berkeley
1992 DuPont Merck Young Investigator Award, The Protein Society
1991 Fresenius Award of Phi Lambda Upsilon
1992 Humboldt Research Award for Senior U.S. Scientists, Alexander von Humboldt Foundation
1991 Ernest Orlando Lawrence Memorial Award, Department of Energy
1991 Eli Lilly Award in Biological Chemistry, American Chemical Society
1991-1992 Miller Research Professor, University of California, Berkeley
1990 American Academy of Arts and Sciences
1990 American Chemical Society Award in Pure Chemistry
1990 Arthur C. Cope Scholar Award, American Chemical Society
1988 Alan T. Waterman Award, National Science Foundation
1988 Alfred P. Sloan Fellow
1986 Eli Lilly Scholar
1985 Searle Scholar
1985 Presidential Young Investigator Award, National Science Foundation
1985 Dreyfus Junior Faculty Grantee
1984 Nobel Laureate Signature Award, American Chemical Society
1983 McKoy Award, Outstanding Graduate Research, Caltech
1983 National Institutes of Health Postdoctoral Fellow
1983 IBM Fellow
1979-1982 National Science Foundation Predoctoral Fellow
1979 Sigma Xi Award, Outstanding Undergraduate Research

研究

化学・生物・材料の融合領域に関する研究をメインに行っている。

1)抗体触媒の開発・解析・応用

特定の化学反応の遷移状態を模した人工小分子(ハプテン)を動物に投与して創製した抗体は、標的反応の遷移状態を認識=触媒として働き得る。このような生体由来の人工触媒を抗体触媒(Catalytic Antibody)とよび、Schultzはその開発者として知られる。

catantibody.gif

2)コンビナトリアル的手法を用いた無機材料・生物活性物質の探索

コンビナトリアル化学とハイスループットスクリーニング技術のパイオニアのひとりとして知られている。特に無機材料のスクリーニングにもコンビナトリアル化学を用い、新しい光学/電気特性・触媒機能をもつ材料を開発している。

3)遺伝暗号システムの拡張

遺伝学的手法を使ってタンパク質に非天然型アミノ酸を導入する一般的手法を開発した。現在のタンパク製剤・ペプチド製剤の台頭を受け、本技術の地位と需要は益々高まっている。

pg_schultz_6

画像はこちらより引用

 

コメント&その他

  1. 超人的なハードワーカーで、メンバーにプレッシャーを与え続けるSlave Driverとしても有名。
  2. 500以上の論文を執筆、300人以上の大学院生・博士研究員を輩出。

関連動画

 

関連書籍

[amazonjs asin=”3527306889″ locale=”JP” title=”Catalytic Antibodies”][amazonjs asin=”047192962X” locale=”JP” title=”Catalytic Antibodies (Novartis Foundation Symposia)”]

 

外部リンク

Avatar photo

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. ジョン・フレシェ Jean M. J. Frechet
  2. 竹本 佳司 Yoshiji Takemoto
  3. ニコラス-ターナー Nicholas Turner
  4. ゲルハルト・エルトゥル Gerhard Ertl
  5. アルバート・エッシェンモーザー Albert Eschenmos…
  6. スティーブン・レイ Steven V. Ley
  7. 林 雄二郎 Yujiro Hayashi
  8. フレデリック・キッピング Frederic Stanley Ki…

注目情報

ピックアップ記事

  1. 自宅での仕事に飽きたらプレゼン動画を見よう
  2. 祝!明治日本の産業革命遺産 世界遺産登録
  3. ユニークな名前を持つ配位子
  4. トクヤマが参入へ/燃料電池部材市場
  5. 徹底比較 トラックボールVSトラックパッド
  6. ピナー反応 Pinner Reaction
  7. ペンタフルオロスルファニル化合物
  8. ケテンの[2+2]環化付加反応 [2+2] Cycloaddition of Ketene
  9. Molecules That Changed the World
  10. ボールマン・ラーツ ピリジン合成 Bohlmann-Rahtz Pyridine Synthesis

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2010年5月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  

注目情報

最新記事

「MI×データ科学」コース ~データ科学・AI・量子技術を利用した材料研究の新潮流~

 開講期間 2025年1月8日(水)、9日(木)、15日(水)、16日(木) 計4日間申込みはこ…

余裕でドラフトに収まるビュッヒ史上最小 ロータリーエバポレーターR-80シリーズ

高性能のロータリーエバポレーターで、効率良く研究を進めたい。けれど設置スペースに限りがあり購入を諦め…

有機ホウ素化合物の「安定性」と「反応性」を両立した新しい鈴木–宮浦クロスカップリング反応の開発

第 635 回のスポットライトリサーチは、広島大学大学院・先進理工系科学研究科 博士…

植物繊維を叩いてアンモニアをつくろう ~メカノケミカル窒素固定新合成法~

Tshozoです。今回また興味深い、農業や資源問題の解決の突破口になり得る窒素固定方法がNatu…

自己実現を模索した50代のキャリア選択。「やりたいこと」が年収を上回った瞬間

50歳前後は、会社員にとってキャリアの大きな節目となります。定年までの道筋を見据えて、現職に留まるべ…

イグノーベル賞2024振り返り

ノーベル賞も発表されており、イグノーベル賞の紹介は今更かもしれませんが紹介記事を作成しました。 …

亜鉛–ヒドリド種を持つ金属–有機構造体による高温での二酸化炭素回収

亜鉛–ヒドリド部位を持つ金属–有機構造体 (metal–organic frameworks; MO…

求人は増えているのになぜ?「転職先が決まらない人」に共通する行動パターンとは?

転職市場が活発に動いている中でも、なかなか転職先が決まらない人がいるのはなぜでしょう…

三脚型トリプチセン超分子足場を用いて一重項分裂を促進する配置へとペンタセンクロモフォアを集合化させることに成功

第634回のスポットライトリサーチは、 東京科学大学 物質理工学院(福島研究室)博士課程後期3年の福…

2024年の化学企業グローバル・トップ50

グローバル・トップ50をケムステニュースで取り上げるのは定番になっておりましたが、今年は忙しくて発表…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP