アルカロイド(alkaloid) とは、植物などに含まれる塩基性を示す化合物の総称です。”アルカリもどき”という意味です。
窒素原子を含むために、アミノ酸を直接の原料にとする場合が多いですが、そうでないもの(アンモニア由来など)も少なからずあります。また、植物からだけでなく動物性のアルカロイドも多く知られています。
アルカロイドは強い生物活性をもつものが多く、植物毒の多くはアルカロイドです。また、薬用植物の主成分もアルカロイドであることが多く、医薬品の主成分として魅力があります。例えば、マラリアの特効薬であるキニーネ、コカの木の葉を原料とした薬物であるコカイン、マチン科の植物から抽出される猛毒ストリキニーネ、海洋生物由来の初の制がん剤として期待されているエクチナサイジン類などはその代表例といえます。
アルカロイドに関するケムステ関連記事
- アルカロイドの大量生産
- 生物に打ち勝つ人工合成?アルカロイド骨格多様化合成法の開発
- ヘテロアレーンカルボニル化キナアルカロイド触媒を用いたアジリジンの亜リン酸によるエナンチオ選択的非対称化反応
- 神秘的な海の魅力的アルカロイド
- 複雑なアルカロイド合成
- シュガーとアルカロイドの全合成研究
- ヒアリの毒素を正しく知ろう
- マダンガミンの網羅的全合成
- 脱芳香化反応を利用したヒンクデンチンAの不斉全合成
- 植物生合成の謎を解明!?Heteroyohimbine の立体制御
- 砂糖水からモルヒネ?
- 海洋天然物パラウアミンの全合成
関連書籍
[amazonjs asin=”4759814183″ locale=”JP” title=”アルカロイドの科学 生物活性を生みだす物質の探索から創薬の実際まで (DOJIN ACADEMIC SERIES)”][amazonjs asin=”B00I5ZG0II” locale=”JP” title=”The Alkaloids”][amazonjs asin=”012391826X” locale=”JP” title=”The Alkaloids”][amazonjs asin=”B001D4CV7M” locale=”JP” title=”Alkaloids: Chemical and Biological Perspectives: Chemical and Biological Perspectives: 15″][amazonjs asin=”1230505199″ locale=”JP” title=”Natural Tryptamine Alkaloids: 5-Bromo-Dmt, 5-Meo-Dmt, Aeruginascin, Baeocystin, Bufotenin, Convolutindole A, Dimethyltryptamine, Melatonin, N-Acetyl”][amazonjs asin=”4320055047″ locale=”JP” title=”アルカロイド―毒と薬の宝庫”]外部リンク
- アルカロイド
- 天然物の母体骨格
- オルニチン・リジン由来のアルカロイド
- 天然物合成化学教室(福山研) アルカロイドの全合成研究では世界屈指の水準を誇る。
- アルカロイドについて
- アルカロイド – Wikipedia
- Alkaloid – Wikipedia