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投票!2014年ノーベル化学賞は誰の手に??

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来週はノーベル賞ウィーク!

待望の化学賞は日本時間 10月8日18時45分に発表となります。昨年は候補者リストの名から受賞者が選ばれたので、多少の面目は保てましたが今年はどうなるでしょう。様々な受賞者予想がされていますが、独自の情報網で実はノーベル化学賞受賞者がわかっている方もいらっしゃるかもしれません。

今年はこの化学者に違いない!全くわかんないけどこの化学者っぽい!とどんな人でも簡単に予想できるように今年も特設サイトをつくりました!

題して

「投票!2014年ノーベル化学賞は誰の手に??」

(※参加にはFacebookアカウントと、ケムステFacebookページヘの「いいね!」が必要です) 

参加の仕方

下記の受賞予想と人物を参考にしながら、Facebookのアンケートページ(Facebookにログインする必要があります)を訪れ、自分が予想するノーベル賞化学者に1票いれてください。

見事受賞者を当てた方には抽選で3名様にAmazonギフト券10,000円分をプレゼントしちゃいます!昨年は2名の方が、マーティン・カープラスの受賞を当てました(昨年の結果はこちら

自分が予想する化学者がここにいない!という場合には、追加申請をコメント欄にしてください。もちろん予想の理由を述べてもよいですよ。

投票は発表当日30分前まで!ぜひぜひご参加ください。

 

投票はこちらケムステFacebookファンページ内)

※一度投票すると現在の結果が常に表示されるようになります。

以下投票の参考となるように、いくつかの資料と予想を記載します。

受賞分野の周期表 (1972-2013)

有機化学 分析化学 理論化学 生化学 物理化学 無機化学
1975 1996 1985 1974 1972 2003 1971 1973
1979 2000 1991 1977 1978 2004 1996 1976
1984 2001 1999 1981 1980 2006 1999 1983
1987 2005 2002 1986 1988 2008 2007 2011
1990 2010 1992 1989 2009
1994 2014? 1998 1993 2012
2013 1997 2014?

その他:環境化学(1995)

詳しくは こちらに解説していますが、ノーベル賞には分野の人口比を反映しての周期現象があると言われています。これをつかめば、受賞予測が立てやすくなるかも知れません。順当に行けば有機化学か生化学(構造生物)になりそうな気がしますが・・・果たして!?

1. 圧倒的に有機化学、生化学分野からの受賞が多い
2. 有機化学は4〜5年に一度のペースで受賞している
3. 生化学は過去10年のうち5年受賞している
4. 分析化学や理論化学からは授賞間隔が長い
5. 物理化学、無機化学は少ない

登竜門賞の受賞者

ノーベル賞の対象となる学者は、その前に有名国際賞の授賞がよくあります。その受賞者をチェックしておけば、可能性の高い化学者が絞れるかも!?

とくに化学賞と親和性の高いものは以下の通りです。

ウルフ賞
プリーストリーメダル
ベンジャミン・フランクリンメダル
ロバート・ウェルチ賞
ラスカー医学賞
ガードナー国際賞
ロバート・コッホ賞

慶應医学賞
日本国際賞
京都賞

他メディアの予想:2014年版

 トムソン・ロイター社 (引用栄誉賞)

「各分野の論文引用数が上位0.1%である」という客観的データをもとに、現在注目を集める分野を育てた化学者を選び出しています。過去の受賞者からもノーベル賞受賞者が多く出ていますので、参照価値は高いといえます。2014年の予想からは、今年は材料化学が来るのでは無いかとの意図が透けて見えますね。

論文引用数の高い科学者をもっと枠を広げて調べるだけなら、Highly Cited Researcherで検索もできます。ただこれで絞り込むのはかなり難しいですが・・・。

 RAFT重合法の開発:Graeme Moad(グラーメ・モード)、Ezio Rizzardo(エチオ・リザード)、San H. Thang(サン・タン)
機能性メソ多孔体材料の設計: Charles T. Kresge (チャールズ・クリスギ)、Ryong Ryoo(ユ・リョン)、Galen D. Stucky (ガレン・スタッキー)
有機ELの発明: Ching W. Tang (鄧 青雲)、Steven Van Slyke (スティーブン・ヴァン・スライク)

 

ブログ「Everyday Scientist」

 各分野毎に予想を立てています。その中でも化学賞予想は以下の通り。平和賞に「エボラ対抗チーム」を挙げているのは科学者ならではの目線でしょうか。

ナノテクノロジーの進展: Charles M. Lieber (チャールズ・リーバー )、A. Paul Alivisatos(ポール・アリヴィサトス)、George M. Whitesides (ジョージ・ホワイトサイズ)

 

ブログ「Curious Wavefunction」

生化学分野の授賞が多いことをふまえて、その辺りもカバーした予想を立てています。

リチウムイオン電池の開発: John B. Goodenough (ジョン・グッドイナフ)
色素増感型太陽電池の開発:Michael Gratzel(マイケル・グレッツェル)
電子移動化学に対する貢献:  Allen J. Bard (アレン・バード)Harry B. Gray (ハリー・グレイ)

有機発光ダイオードの開発:Ching W. Tang (鄧 青雲)
デンドリマー化学:Jean M. J. Frechet (ジャン・フレシェ)
クリックケミストリー:K. Barry Sharpless (バリー・シャープレス)
金属有機構造体:Omar M. Yaghi (オマー・ヤギー)
経口避妊薬の開発: Carl Djerassi (カール・ジェラッシ)
DNAフィンガープリント法:Alec J. Jeffreys (アレク・ジェフリース)
遺伝子シーケンスの技術開発:Leroy Hood(リロイ・フッド)、J. Craig Venter (クレイグ・ヴェンター)
ドラッグデリバリーシステム: Robert S. Langer (ロバート・ランガー)
核受容体: Ronald M. Evans (ロナルド・エバンス)、Pierre Chambon (ピエール・シャンボン)
痛覚受容体に関する研究:David Julius(デヴィッド・ジュリアス) 

④ブログ「In the Pipeline」

生化学系を主軸に予想を語っておられます。特定の人名はほとんど挙げておらず、研究分野を指定しています。予想方針としてはこのやり方こそが妥当でしょうね。

ゲノム編集技術
光遺伝学
光による遺伝子制御
遺伝子シーケンスの技術開発:J. Craig Venter (クレイグ・ヴェンター)
エームス試験の考案: Bruce N. Ames(ブルース・エイムス)
単一分子分光
クリックケミストリー:K. Barry Sharpless (バリー・シャープレス)

Countdown to the 2014 Chemistry Nobel Prize

各化学ジャーナルのEditor達がノーベル化学賞を予想!先端化学に常時触れる機会のある方々ですから、発言には信憑性があると思います。

⑥日本科学未来館 予想企画

昨年同様、コミュニケーターブログ予想ページでの活発な予想・議論がなされています。化学賞として予想されているのは以下の通り(記事 →   )。

鉄系超伝導体の開発:Hideo Hosono (細野秀雄)
経口避妊薬の開発: Carl Djerassi (カール・ジェラッシ)
レーザーを用いる一分子計測の開発:Richard N. Zare (リチャード・ゼア)

ノーベル賞候補者@Wiki

国別・分野別に候補者がリストされています。見やすくて良いですね。
ただできて間もないのでしょうか、まだまだ追加途上という印象。充実を期待したいですね。

⑧Chemistry Viewsでの予想:9/26版

トップに来ているのは

K.C. Nicolaou(キリアコス・コスタ・ニコラウ)、George M. Whitesides (ジョージ・ホワイトサイズ)

この2人も盤石ですね。意外と知られざる候補者も挙げられていますので、チェックしておくと参考になるかも?

 

朝日新聞デジタル(2014/10/3追記)

「有機化学4~5年周期説」に着目した見解から、向山教授を最有望視しています。他にも有力候補を数人挙げています。

向山アルドール反応の開発:Teruaki Mukaiyama(向山光昭)
リチウムイオン電池の開発:Akira Yoshino (吉野 彰)
鉄系超伝導体の開発:Hideo Hosono (細野 秀雄)
酸化チタン光触媒の開発:Akira Fujishima (藤嶋 昭)

ケムステ版化学賞候補者リスト:2014年版

あらゆる媒体からかき集めた情報を元に、前年度からのアップデートも盛り込みつつ「未来にノーベル化学賞の受賞確率がある化学者」のリストをまとめてみました。

今回、アンケートページで投票可能とした化学者は、昨年授与された計算化学分野の人、既にお亡くなりになった人、少し早いかなと独断で思った人、ちょっと難しいかなと思った人を抜いたうえで、トムソン・ロイターの予想を加えています。(皆さんなりの候補者と見解があればTwitter(@chemstationへのメッセージで是非教えてください!)

かなり数が増えたので、今年は学問分野ごとに分類してみました(学際的な仕事は独断と偏見で無理矢理入れ込んであります)。予想というより、もう何でもアリなんじゃ?と言われちゃうかもしれませんが・・・

しかし研究分野はどれもインパクトがあるものばかりですし、上の「分野周期表」と照らし合われば、これはこれで予測しやすくなるかも??

【有機化学】

  1. エナミン型有機不斉触媒反応の発展: Benjamin List (ベンジャミン・リスト)、David W. C. MacMillan(デヴィッド・マクミラン)、Gilbert Stork(ギルバート・ストーク)
  2. 複雑有機物と天然物合成に関する研究: K.C. Nicolaou(キリアコス・コスタ・ニコラウ)、Samuel J. Danishefsky (サミュエル・ダニシェフスキー)、Steven V. Ley(スティーブン・レイ)、Yoshito Kishi(岸義人)、David A. Evans(デヴィッド・エヴァンス)
  3. ケミカルバイオロジーおよび化学遺伝学の発展: Stuart L. Schreiber (スチュアート・シュライバー)、Peter G. Schultz (ピーター・シュルツ)、Gerald Crabtree(ゲラルド・クラブトリー)
  4. 生物有機化学・生体模倣化学への貢献: Ronald Breslow(ロナルド・ブレズロウ)、Albert Eschenmoser(アルバート・エッシェンモーザー)、Koji Nakanishi (中西香爾)
  5. クリックケミストリーの提唱と応用:K. Barry Sharpless (バリー・シャープレス)、M.G.Finn (M.G.フィン)、Varely V. Fokin (ヴァレリー・フォキン)、Rolf Huisgen(ロルフ・ヒュスゲン), Carolyn R. Bertozzi(キャロライン・ベルトッツィ)
  6. C-H活性化触媒の開発とその先駆的研究: Shinji Murai (村井眞二)、Robert G. Bergmann(ロバート・バーグマン)
  7. 安定カルベンの化学:Anthony J. Ardungo, III(アンソニー・アルジュンゴ)、Guy Bertrand(ギー・ベルトラン)、Ronald Breslow(ロナルド・ブレズロウ)
  8. 高分子合成用不斉触媒の開発: Kyoko Nozaki (野崎 京子)
  9. 炭素-炭素結合形成型不斉触媒の開発と医薬合成への展開:Masakatsu Shibasaki(柴崎 正勝)、Barry M. Trost(バリー・トロスト)、Eric N. Jacobsen(エリック・ジェイコブセン)

【無機化学】

  1. 生物無機化学への貢献: Harry B. Gray (ハリー・グレイ)、Stephen J. Lippard (ステフェン・リパード)、Richard H. Holm (リチャード・ホルム)
  2. 金ナノ粒子の触媒効果の発見: Masatake Haruta (春田 正毅)
  3. コロイド状半導体ナノ結晶(量子ドット)の発見: Louis E. Brus(ルイ・ブラス)

【分析化学】

  1. レーザー化学・分光学による単一分子分光法の開発: Richard N. Zare (リチャード・ゼア) 、 William E. Moerner (ウィリアム・モーナー)、Michel Orrit (ミシェル・オーリット)
  2. 走査型電気化学顕微鏡の開発と応用:  Allen J. Bard (アレン・バード)
  3. 生体高分子の解析:Ad Bax(アド・バックス)、Alexander Pines (アレクサンダー・パインス)
  4. 固体NMRへの貢献:John S. Waugh (ジョン・ワフ)
  5. X線結晶構造解析における標準ソフトウェアの開発:George M. Sheldrick(ジョージ・シェルドリク)、Anthony L. Spek(アンソニー・スペック)
  6. 二光子励起顕微鏡の開発: Watt W. Webb(ワット・ウェブ), Winfried Denk(ウィンフリード・デンク), James Strickler(ジェームス・ストリクラー)
  7. 超解像光学顕微鏡の開発: Eric Betzig (エリック・ベッツィグ), Stephen W. Hell(ステファン・ヘル), Xiaowei Zhuang(莊小威), Samuel T. Hess (サミュエル・ヘス)

【生化学】

  1. 核内受容体を介したホルモン作用の分子基盤の解明: Ronald M. Evans (ロナルド・エバンス)、Pierre Chambon (ピエール・シャンボン)、Bert W. O’malley (バート・オマリー)
  2. DNAマイクロアレイの発明と応用: Patrick O. Brown (パトリック・ブラウン)
  3. 真核生物のRNAポリメラーゼの同定: Robert G. Roeder (ロバート・ローダー)
  4. エピジェネティクス過程に関する研究:  Howard Ceder(ハワード・セダー)、Charles David Allis(デヴィッド・アリス)、Adrian P. Bird(エイドリアン・バード)、Aharon Razin(アーロン・ラチン)
  5. 分子シャペロンとタンパク質折りたたみに関する研究 : Arthur L. Horwich (アーサー・ホロウィック)、Franz-Ulrich Hartl (フランツ=ウルリッヒ・ハートル)、 Susan Lindquist(スーザン・リンドキスト)、 R. John Ellis(ジョン・エリス)、George H. Lorimer (ジョージ・ロリマー)
  6. 光遺伝学の樹立:Karl Deisseroth(カール・ダイセロス)
  7. ゲノミクスに関する技術開発:J. Craig Venter (クレイグ・ヴェンター)
  8. 次世代DNAシーケンサーの開発: Shankar Balasubramanian(シャンカー・バラスブラマニアン)、David Klenerman(デヴィッド・クレナマン)
  9. マイクロRNAの生理化学:Victor R. Ambros (ヴィクター・アンブロス)
  10. 変異原性バイオアッセイの考案:Bruce N. Ames(ブルース・エイムス)
  11. ガン遺伝子に関する研究: Robert Weinberg(ロバート・ワインバーグ)、Bert Vogelstein (バート・フォーゲルスタイン)、 Alfred G. Knudsen (アルフレッド・クヌードセン)
  12. DNAフィンガープリンティング/各種ブロッティング法の開発 : Alec J. Jeffreys (アレク・ジェフリース)、W. Neal Burnette (ニール・バーネット)、George Stark (ジョージ・スターク)、Edwin M. Southern (エドウィン・サザン)
  13. CRISPR/Casゲノム編集技術: Feng Zhang 、George M. Church
  14. Biomolecular motors: Vale, Sheetz, Spudich, Brady
  15. 細胞内異常タンパク質応答の発見: Peter Walter(ピーター・ウォルター), Kazutoshi Mori(森 和俊)
  16. T-cell receptor: Allison, Reinherz, Kappler, Marrack

【物理化学】

  1. DNA内の電子電荷移動に関する先駆的研究: Jacqueline K. Barton(ジャクリン・バートン)、Bernd Giese(ベルント・ギース)、Gary B. Schuster(ギャリー・シュスター)
  2. プロトン共役型電子移動(PCET)過程の研究: Thomas J. Mayer(トーマス・メイヤー)

【超分子/高分子化学】

  1. 原子移動ラジカル重合法の開発: Krzysztof Matyjaszewski(クリストフ・マテャシェフスキー)、Mitsuo Sawamoto (澤本 光男)
  2. RAFT重合法の開発:Graeme Moad(グラーメ・モード)、Ezio Rizzardo(エチオ・リザード)、San H. Thang(サン・タン)
  3. 金属を用いる均一系重合触媒の開発: Tobin J. Marks (トビン・マークス), Walter Kaminsky(ウォルター・カミンスキー), Maurice S. Brookhart (モーリス・ブルックハート)
  4. デンドリマーの発明と応用: Jean M. J. Frechet (ジャン・フレシェ)、 Donald A. Tomalia(ドナルド・トマリア)、 Fritz Vögtle (フリッツ・ボ-グテル)、Takuzo Aida (相田卓三)
  5. 分子自己集合に関する先駆的研究: J. Fraser Stoddart (フレーザー・ストッダート)、 George M. Whitesides (ジョージ・ホワイトサイズ)、 Seiji Shinkai (新海 征治)、Julius Rebek Jr. (ジュリアス・リーベック)、Makoto Fujita(藤田 誠)
  6. DNAナノテクノロジーの開拓: Nadrian C. Seeman(ネイドリアン・シーマン)、Paul W. K. Rothemund(ポール・ロゼムンド)

 

【材料化学】

  1. 多孔性金属-有機構造体(MOF)の合成法および機能開拓: Susumu Kitagawa (北川 進)、Omar M. Yaghi (オマー・ヤギー)、Michael O’Keeffe (マイケル・オキーフィ)、Makoto Fujita(藤田 誠)、Gérard Férey (ジェラール・フェレイ)
  2. メソポーラス無機材料の合成および機能開拓: Charles T. Kresge (チャールズ・クリスギ)、Ryong Ryoo(ユ・リョン)、Galen D. Stucky (ガレン・スタッキー) 、Shinji Inagaki (稲垣伸二)、Kazuyuki Kuroda(黒田一幸)
  3. ナノワイヤー、ナノ粒子などの材料とその応用: Charles M. Lieber (チャールズ・リーバー )、A. Paul Alivisatos(ポール・アリヴィサトス)
  4. カーボンナノチューブの発見: Sumio Iijima (飯島 澄男)、Morinobu Endo (遠藤 守信)
  5. 半導体発光ダイオードの開発と実用化:Nicholas Holonylak, Jr.(ニック・ホロニアック)、M. George Craford(ジョージ・クラフォード)、 Isamu Akasaki (赤崎 勇)、Shuji Nakamura (中村 修二)
  6. 有機エレクトロルミネッセンス材料の開発: Ching W. Tang (鄧 青雲)、Steven Van Slyke (スティーブン・ヴァン・スライク)
  7. 有機磁性材料に関する先駆的研究:Hiizu Iwamura(岩村 秀)
  8. 超伝導体材料の開発:Hideo Hosono (細野 秀雄)、Yoshinori Tokura(十倉 好紀)

 

【エネルギー化学】

  1. 色素増感太陽電池「グレッツェルセル」の発明: Michael Gratzel(マイケル・グレッツェル)
  2. 水の光分解触媒の発見: Akira Fujishima (藤嶋 昭)
  3. リチウムイオン二次電池に関する先駆的研究とその開発: John B. Goodenough (ジョン・グッドイナフ)、Stanley Whittingham (スタンリー・ウィッティンガム)、Akira Yoshino (吉野 彰)

【医薬化学】

  1. 高脂血症薬・スタチンの発見: Akira Endo (遠藤 章)
  2. 経口避妊薬の開発: Carl Djerassi (カール・ジェラッシ)
  3. 組織工学の提唱・実用的ドラッグデリバリーシステムの開発: Robert S. Langer (ロバート・ランガー)、Joseph Vacanti (ジョセフ・ヴァカンティ)
  4. 抗寄生虫薬イベルメクチンの発見: Satoshi Omura (大村 智)
  5. AIDS治療に対する貢献: Gero Hütter(ゲロ・ヒュッター)、Hiroaki Mitsuya(満屋裕明)

 

【理論化学】

  1. ab initio分子動力学法:Roberto Car(ロベルト・カー), Michele Parrinello (ミシェル・パリネロ)
  2. 計算機によるタンパク機能の設計:David Baker (デイヴィッド・ベイカー)

ちなみにケムステスタッフ陣の今年の注目化学者としては以下になります。

1. LED関連Nicholas Holonylak, Jr.(ニック・ホロニアック)、M. George Craford(ジョージ・クラフォード)、 Isamu Akasaki (赤崎 勇)、Shuji Nakamura (中村 修二)

理由:OLEDが候補として上がっているならば完全実用化されているLEDはどうなの?日本人化学者授賞への期待も込めて。実用化といえば、リチウムイオン電池のJohn B. Goodenough (ジョン・グッドイナフ)、Stanley Whittingham (スタンリー・ウィッティンガム)、Akira Yoshino (吉野 彰)なども期待。

2. バイオ系の新ツール開発Patrick O. Brown(パット・ブラウン)、Shankar Balasubramanian(シャンカー・バラスブラマニアン)、David Klenerman(デヴィッド・クレナマン)

理由:どんどん進化している生物学的研究に必要不可欠なツールを開発した。そういう意味では、未だとってない、 Bruce N. Ames(ブルース・エイムス)やDNAフィンガープリンティング/各種ブロッティング法の開発 で Alec J. Jeffreys (アレク・ジェフリース)、W. Neal Burnette (ニール・バーネット)、George Stark (ジョージ・スターク)、Edwin M. Southern (エドウィン・サザン)も可能性あり。

3. 本命で行こう!Harry B. Gray (ハリー・グレイ)、Richard N. Zare (リチャード・ゼア)、Allen J. Bard (アレン・バード)、 Stuart L. Schreiber (スチュアート・シュライバー)などは各分野で毎年名前が上がっている最有力化学者ですね。とはいってもタイミングもあるので最有力が受賞するとは限りませんが。

それでは日本時間 10月8日18時45分を楽しみに待ちましょう!

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Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

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